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アルコール検知器は国家公安委員会が定めるものが必要?義務化対応のコツ

アルコール検知器は国家公安委員会が定めるものが必要?義務化対応のコツ

2023
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07
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運送業者に対するアルコールチェックでは、アルコール検知器の使用が義務付けられています。一方で、白ナンバー車両を利用している事業所は、これまでアルコール検知器を用いたチェックは義務付けられていませんでした。2023年6月現在、義務化延期の原因となっていたアルコール検知器に使用されている半導体不足が解消されつつあるとして、いよいよ義務化になる予定です。

アルコール検知器は、国家公安委員会が定めたものである必要があります。この記事では、関係する法律の概要やポイント、アルコール検知器を選ぶ際の注意点などを解説します。

目次

1.アルコール検知器は国家公安委員会が定めるものを使おう

2.安全運転管理者に求められること

3.アルコール検知器を使った確認方法とは?

4.国家公安委員会が定めるアルコール検知器を使うポイント

5.アルコールチェックの義務化に対応するときの注意点

6.みんなのアルコールチェックで管理しやすい環境を作ろう

7.まとめ

アルコール検知器は国家公安委員会が定めるものを使おう

ミニカーとチェックリスト
アルコールチェックが義務化された背景と義務化の内容を解説

すでに運送業者に義務付けられているアルコールチェックは、現在自家用登録の社用車を利用している事業所も義務化の対象です。新たな義務化対象事業所では、それに伴う業務をきちんと把握しておく必要があります。

アルコールチェックをスムーズに行える体制を確立できるよう、基本的な内容を押さえておきましょう。

アルコールチェックは義務化されている

飲酒運転による事故を根絶するために、事業用自動車を保有している運送業者に対しては、2011年5月1日以降アルコールチェックの義務化が始まりました。酒気帯びの有無は、アルコール検知器を使用してチェックしなければなりません。

しかし、悲惨な飲酒運転を原因とした交通事故がなくならない現状を踏まえ、2021年に道路交通法が改正されました。翌年4月以降、運送業者以外の定員11名以上の車1台以上、またはその他の車5台以上を使用している事業所は、アルコールチェックが義務付けられています。

義務化されているアルコールチェックの内容

道路交通法の改正により、一定台数の車両を使用している事業所では、安全運転管理者を選任しなければなりません。安全運転管理者は、各ドライバーが業務開始する前後に酒気帯びの有無をチェックする必要があります。

チェックは目視などによる対面での実施が原則です。呼気の臭いや顔色、応答する声の調子などドライバーの状態が通常と変わらないかを判断します。チェック内容は毎回きちんと記録し、記録簿は1年間保存しなければなりません。

国家公安委員会が定めるアルコール検知器の要件

2021年の道路交通法改正当初は、2022年10月以降に自家用登録車を利用する事業所にもアルコール検知器の使用を義務付ける予定でした。しかし、流通状況を踏まえ義務化の適用は延期されています。

そして流通状況の改善が見られるようになり、2023年12月1日からアルコール検知器の使用義務化の施行が予定されています。

道路交通法施行規則の第9条の10によると、検知器は国家公安委員会が定めるものを購入しなければなりません。音・光・数値などにより体内のアルコール残留濃度をチェックできれば、他に特段の性能上要件は問わないと規定されています。

安全運転管理者に求められること

カメラ目線でほほ笑む手帳を持ったビジネスマン
アルコールチェックを行う安全運転管理者について解説

自家用登録車両を決められた台数以上を社用車として使用している事業所では、安全運転管理者の選任が義務付けられています。事業所で安全運転を確保するべく設けられた制度です。

安全運転管理者の業務内容や選任に関しても、国家公安委員会が定める基準をクリアする必要があります。罰則規定もあるため、きちんと把握しておきましょう。

安全運転管理者の業務

安全運転管理者の業務内容は、内閣府令で定められています。例えば、ドライバーの適性・技能・知識ならびに法律の遵守状況を確認する措置は、業務のひとつです。

また、ドライバーに対して安全運転指導を行わなければなりません。安全運転指導は、国家公安委員会が公表している「交通安全教育指針」に従って実施します。他にも、安全運転を確保するための運行計画を作成したり、長距離および夜間運転時の交代要員を配置したりするのも大切な業務です。

安全運転管理者の選任基準

安全運転管理者は、20歳以上で自動車運転管理業務2年以上の実務経験を有していなければなりません。副安全運転管理者が置かれる環境では、30歳以上が要件です。安全運転管理者を選任または解任した場合は、15日以内に内閣府で定める事項を管轄の国家公安委員会に届けることが必要です。

加えて、道路交通法第74条の3により、安全運転管理者は講習を受講する義務があります。講習受講対象者には通知があるため、注意しておきましょう。

アルコール検知器を使った確認方法とは?

アルコール検知器を使ったアルコールチェックのやり方を解説

アルコールチェックは、タイミングや必要な記録項目なども規定されています。警察庁が発表している資料で確認可能です。ここでは、アルコールチェックのタイミング、記録しなければならない項目を紹介します。規定に沿ったアルコールチェックが行えるよう、必要なポイントを押さえておきましょう。

検査のタイミング

道路交通法施行規則の第9条の10には「運転しようとする運転者および運転を終了した運転者」にアルコールチェックを実施することが記載されています。「運転」とは、業務としての運転を含む一連の流れです。そのため、必ずしも個々の運転直前、または運転直後との意味ではありません。

運転前後に都度チェックするのではなく、運転を含んだ業務開始の前または出勤時、および業務終了の後または退勤時にアルコールチェックを実施します。原則対面での実施が望ましいものの、直行直帰の場合など事務所に戻るのが非現実的な場合は、カメラやモニターなどで確認可能です。対面に準ずる方法で実施する必要があります。

必要なチェック項目

アルコールチェックでは、ドライバーの顔色や声の調子などに関して、通常と変化がないかどうかを確認します。アルコール検知器を利用し、体内のアルコール残留濃度を確かめることが必要です。

確認内容は、毎回記録簿に記入して1年間保存しておくことも義務付けられています。「確認者の氏名」「ドライバーの氏名」「業務に利用した車両の情報」「確認日時」は、記録しなければならない項目です。他にも、「確認方法」「酒気帯びの有無」、「指示事項」、その他必要に応じて記載する事項があります。

まれに、国家公安委員会への提出が求められるケースもあるため、記録・保存・管理を徹底しましょう。

国家公安委員会が定めるアルコール検知器を使うポイント

国家公安委員会が定めるアルコール検知器使う際のポイントを解説

自家用車登録の社用車を利用している事業所に対してのアルコール検知器を用いたアルコールチェックの義務化は、2023年12月1日から予定されています。スムーズな導入に向けて、早めにアルコール検知器の準備を始めましょう。

アルコール検知器は、国家公安委員会が定めるもので、酒気帯びの有無を音・色・数値などにより示せる機器を選ぶ必要があります。主な購入ポイントを押さえておきましょう。

精度は検知器によって異なる

アルコール検知器には、持ち運びに便利なハンディタイプと据え置きタイプがあります。事業所の状況やドライバーの人数に合わせて選びましょう。

チェック方法は、吹きかけ式、ストロー式、マウスピース式の3種類です。センサーは、半導体式と電気化学式/燃料電池式があります。種類やメーカーにより精度が異なるため、安価過ぎる製品や、サポート体制がないものは注意しましょう。

消耗品であることを理解する

メーカーや種類に関わらず、アルコール検知器には使用回数・期限があります。測定回数に限度がある消耗品との認識を保ちましょう。

精度を保つために、取扱説明書を読んだり購入した販売店やメーカーに問い合わせたり、定期的な交換やメンテナンスが必要です。損傷の有無などを毎日確認しましょう。

アルコールチェックの義務化に対応するときの注意点

ミーティングをするビジネスマン
アルコール検知器を使ったアルコールチェックに対応する際の注意点を解説

2022年4月より新たに対象となった事業所では、アルコールチェック義務化に伴い業務が増えたのではないでしょうか。飲酒運転の根絶を目的に設けられた法律のため、遵守できるよう体制を整える必要があります。形骸化してしまわないよう、ポイントを押さえておきましょう。

確認しやすい体制を整える

アルコールチェックは、ドライバー一人一人に対し毎回実施する必要があるため、体制を整えておかなければ負担が大きくなります。対面で実施できる場合は心配ないものの、出張や直行直帰など事務所に戻れないケースの想定も必要です。安全運転管理者が不在の場合に、誰が確認するかを決めておく必要もあります。

あらかじめルール化し、確認しやすい体制を整えておくことが大切です。不測の事態が起きて慌ててしまい、記録ができなかったという事態を招かないよう注意しましょう。

管理しやすい様式を選ぶ

アルコールチェック記録簿の保管方法に特別な決まりはないものの、1年間保存しなければなりません。ドライバー1人につき1日2回、1年分の記録を保存する必要があるため、紙媒体での保存は保管場所の確保が困難になることが予想されます。

エクセル管理、またはクラウド管理など方法はさまざまあるため、自社の状況を考慮して決定しましょう。記録簿の様式も自由に選べます。記録しやすい様式の作成がポイントです。

みんなのアルコールチェックで管理しやすい環境を作ろう

みんなのアルコールチェックで検知器を使ったアルコールチェックの管理体制を整えよう

日々の忙しい業務に加えて、アルコールチェックを実施し、記録簿を管理するのは管理者にとって大きな負担です。安全運転管理者の負担を減らすために、アルコールチェック義務化に対応した便利なツールの利用を検討してみましょう。

ORSOの「みんなのアルコールチェック」をおすすめする理由はいくつかあります。

義務化へ対応できる機能がそろっている

「みんなのアルコールチェック」は、義務化対応に必要な機能を搭載している便利なアルコールチェックツールです。アルコールチェックの結果は、スマートフォンやタブレット、パソコンから簡単に報告できます。報告は管理者にメールで通知でき、管理者は報告結果をリアルタイムで閲覧可能です。

料金は月額制で、1ユーザーにつき税込200円で利用でき、使いやすいシンプル設計です。

クラウド管理で直行直帰の対応可能

「みんなのアルコールチェック」は、クラウド管理です。アルコールチェックの結果の記録は、1年間自動で保存されます。CSV出力に対応しているため、必要に応じてエクスポートやインポートも可能です。

クラウド管理の「みんなのアルコールチェック」は、写真や動画での報告にも対応しています。出張や直行直帰の場合も心配ありません。必要なデータだけを閲覧したい場合は、閲覧範囲を管理者ごとに設定できます。

まとめ

自動車に乗り込もうとしているビジネスマン
みんなのアルコールチェックは国家公安委員会が定めるアルコール検知器に対応している

2023年12月1日から、白ナンバー車両もアルコール検知器を使用したアルコールチェックが義務化される予定です。アルコール検知器の種類はさまざまあるものの、国家公安委員会が定めるものであることが大切です。自社で使いやすいものを選び、確認しやすい体制を整えましょう。

「みんなのアルコールチェック」は、アルコールチェックの実施・管理がスムーズになるツールです。オンライン個別説明会も行っていますので、お気軽にお問合せください。

参考情報

https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=335M50000002060

https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/insyu/index-2.html

https://www.npa.go.jp/news/release/2023/01_kouhou.pdf

https://www.npa.go.jp/news/release/2023/02_sankou.pdf

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUE08A4U0Y3A600C2000000/

https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/anzenuntenkanrisya/pdf/seido_0.pdf

https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=335AC0000000105

https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/kotsu/jikoboshi/torikumi/drm_top.html

https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/anzenuntenkanrisya/pdf/20211110tuutatu_1.pdf

https://j-bac.org/faq/

https://www.tanomail.com/special/j/bf/product/alcohol-checker.html

https://toyo-mark.co.jp/alcohol-check/about-maintenance/

https://alc.aiotcloud.co.jp/column/20220915_1#index_l08lepwl

https://www.alcohol-check.jp/

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